飯豊登山二日目
飯豊登山登山2日目 7/26
主脈コース
本山小屋→飯豊本山(2015m)→駒形山→尾西岳→尾西小屋→天狗の庭→御手洗の池→烏帽子岳
→カイラギ岳→カイラギ小屋泊まり
4時にはきっちりと起き出す。大日岳往復の若夫婦が早々にガスの巻く稜線に、
その後は各自食事やら身支度やらで小屋の中は賑やか。
今日の予定はカイラギ小屋までの主稜線の縦走。急ぐ必要も無いので6時過ぎまでうだうだと過ごす。
朝の食事・・・
早茹でペンネのクリームソース和え
アルファ米の白飯&レトルトのマーボ豆腐
コーヒー、昨夕は殆ど何も腹に入れなかったので朝はしっかりと・・食事。
6:15分、小屋を出る。
7:00 、 飯豊本山着。
飯豊山への西面はニッコウキスゲの花盛り、
それにチシマキキョウ、ヤマトウキ ハハコグサ ミヤマウスユキソウ 。
本山山頂ではほんの束の間日が差して、シャッターを押してくれた人とはしゃいでしまった。(2105.1m)
本山山頂から駒形山への下り、相変わらずガスに視界は遮られ目にするのは高山の花。
腰ほどの笹原に蛇行するように伸びた道を行くとまもなく駒形山 (2038m)。
表示の消えた標柱が1本白いガスの中に突き刺さり花崗岩の砂礫が
しっとりとして、気持ちよかった。
駒形山を過ぎると後はなだらかな平稜でたいしたギャップも感じられず何処が御西だけなのか。
ガイド本からの引用
飯豊神社からは、主脈縦走路を北上する事になる。7月下旬から8月の初め、好天でさえあれば、主脈の姿はさながら山上の楽園である。
広々とした草原と緑したたるハイマツの海、その間に白い花崗岩の砂礫がキラキラ光る。
又膨大な雪田が稜線の東側に残り、高嶺の花々がその周囲に、或いは池塘のほとりに妍を競っている。
7:28分、駒形山山頂。
8:35分、御西岳山頂下通過。
ガスでもやった草原の中にはハクサンフウロ、アカモノ、ミヤマキンポウゲ、ニッコウキスゲ等々の花々が足を休ませ、昨日よりは幾分ましな天気にもまんぞく。
9:07分
御西小屋近くの水場による、登山道から30m程下。水量は豊富で雪渓の真下からは冷たい水が水道のように吹き出し2000mの稜線とは思えない。
9:33分御西小屋着。
2リトッルの水を汲みザックの重さに辟易しながら登山道に復帰、御西小屋はガスの中。
小屋玄関のたたきにザックを置き出迎えてくれた管理人に挨拶。
豊富な水とその美味しさに礼を言うと管理人が徐に煙管を取り出し煙草を詰めだした。
なんと言う奇遇、こんなところに煙管愛好者が居たなんて・・・・・。
そんなこと言いながら私も煙管を取り出し、並んでのイップクを味わう。(^。^)y-.。o○
小屋の中を見せてもらい暫し休憩。
其処に地蔵岳で一緒になった頭に菅笠、メガネ姿の男性と女性がこんにちわ〜と入って来た。
昨日の午後からの様子や、雪渓登板中の私を稜線から見ていた事や切合小屋の事。
今日の予定やら自分達の紹介などを話しまくった。
彼は朝日、鳥原小屋の管理人ですと自己紹介、朝日に来る事が有ったらぜひお寄りくださいと名詞を
くれたのだが・・残念ながら紛失をしてしまった。
御西古屋の利用料金は本山小屋と同じ、若干狭く感じたが中は清潔でトイレも中に有って、
何より管理人さんの煙管が宜しいかと・・。
10:35分、天狗の庭。
ガスの中に咲く高山の花を愛でながら今朝まで同宿した年配のソロ男性と稜線の細い道を行く。時々びっくりするほどの雪渓を進み
前後殆どの景色が見えない中、天狗の庭と付いた標柱見る。
ガイド本からの引用
御西小屋からの分岐点を右へ、
道の方向は北西と変わりやがて広やかな草原に池塘の散在する天狗の庭である。
快適なオアシスだ。
前方に立派な山容で聳えている烏帽子岳まではずっと登りが続き、途中御手洗の池、良平の池を通過する。
御西小屋を出て最初の登り、1959mの狭い稜線を下ると天狗の庭。
地図以外の案内など何もない、したがってその天狗の庭とはどういう景色なのか凡そ想像もつかない。周囲は全くの白い世界。
御西小屋からの若い登山者に聞くも何の返答もなし。
以後彼のおぼつかない足取りを気にしながらも声を掛けることしなかった。
11:38分、御手洗の池。(1844m)
長い雪渓を上ると御手洗の池と書いた標柱。
池の右壁には白根葵が青紫の花を全開、ガスで全景は見られないが細く漣だって美しかった。
急ぐ事もなしザックを下ろしその神秘的な池での洗顔、歯磨きをし髭をそり、さっぱりしたところで徐にくつろぐ。
大きな池のわりには水温も低く、未だ蛙も水につかるのはいやなのだろうか。
尤も廻りは雪だらけ、しかたないか。
とにかく景色は何も堪能できず、ただ行くてに咲く花々がとても綺麗、それだけ。
峪ウツギのピンクの花があまりに綺麗で細い登山道はとにかくも花盛り・・・・・
とにかく昨日の天気よりは大満足!。
12:56分、1922m地点。
久しぶりに見たカワラナデシコ、いや高山で咲く花なのだからミヤマナデシコなのか。
クルマユリがガスの白い背景に映え、
ミヤマコバイケイソウのブラシにも似た花が一面に夏ダー、ナツだよ〜と突き上げている。
13:07分、1954m地点
ガレた道に古い標柱が土砂止めとして埋められていたの見る、標柱には白文字で山形県と記されていた。
13:29分
烏帽子岳直下の登山道、シナノキンバイの群生が見事。
13:45分
烏帽子岳頂上(2018m)やはり古い標柱が1本。誰も居なかった。
ガイド本からの引用
標高2018mの烏帽子岳では南西に大日岳
西大日岳の雄大な眺望を楽しんだ後、頂上から一気に下る。
下りきった鞍部の東側が主稜に於ける尤も快適な休憩地といわれる与四郎の池である。
14:10分、カイラギ岳山頂。
ガイド本に有るような眺望も鞍部から見られるような池も何も見えず、
尤も登山道からすぐ下には大きな雪渓があり
与四郎の池などはきっと埋まっているのだろう。
御西小屋の水場などはつい最近顔を出したそうだから・・。
鞍部からはカイラギ岳の頂上の岩場が天に突き刺さるようでものすごく高く感じた。
カイラギ山頂からカイラギ小屋まで行く。
カイラギ小屋までの草地は急傾斜、一面に咲き誇るのはニッコウキスゲの花々。
黄色に輝き辺りは匂うはずの無いキスゲの香にだまされそうだ。
標高差はおそらく200mはあるだろうか。
カイラギ小屋がガスの中に浮かび上がった時はただ嬉しかった。
小屋からすぐの水場に向う、ロープで案内された水場には水ダメの桶が用意され、豊富な水にここで
も大満足。
喉を潤し小屋裏の管理人室へ。
2:50分、カイラギ小屋着。
利用料金 1500円 トイレ使用料 100円(協力金)
缶ビール 1000円 その他カップ麺等の販売有り
カイラギ小屋はかなり広くドアは2重、トイレは中に。1階と2階に別れ私は2階に座を取った。
濡れてとんでもない匂いの靴下を水場まで洗に行く。
同じような事をする人もいるものでガスの中行水でもしようかと・・大笑い!。
既に数本のビールで盛り上がっている輩も居れば、寝袋に高いびき、非難小屋は何とも賑やかだ。
併し泊まりの人の殆どは大雪渓、石コロビ沢を踏んできたのだろう・・・
それにしても今日の白いガスの中、いや〜こわいな!。
ガイド本からの引用(上記引用文の続き)
再び登りになった道は
途中左へ巻き道を分けてカイラギ岳の頂上を通り、ほどなく十文字鞍部へと下る。
ここは石コロビ沢を上る道と、洗濯平を経て湯之島温泉を結ぶ赤谷口の道が縦走路と交差するのでこの名がついた。
石コロビ沢
カイラギ沢の石コロビ雪渓は、連峰中最大の雪渓で、唯一の沢沿いルートでもある。
カイラギ沢は飯豊主脈の上に頭を連ねる三つの鋭鋒に源を発し、落差1600mをいっきに流れ下る嶮谷である。
北の門内岳からは入り門内沢、南の烏帽子岳からは、カイラギの大滝を抱く滝沢が生まれ出で、山肌に深い谷を刻んでいる。
圧巻は中央、連峰一の峻峰北ノ股岳の東面に食い込む、石コロビ沢の大雪渓だ。
真夏でも長さ3キロ、幅150mの万年雪が峪筋を埋め、主稜直下まで雪を踏んでいけるのは飯豊広しといえどもこのコース一本だけである。
ガイド本からの引用
隣の中年3人組に声をかけるとやはり石コロビ沢から来たそうで
途中とんでもない目にあったそうだ。
北ノ股岳方面から大石が転び落ちて来たと言うのだ。
やはり沢名の通りだ、肝を冷やしたよ・・音も無く転がって来るんだからねー・・云々。
雪渓が切れてから小屋までの直上が目印も無くきつかった、何とかして欲しいものだと語っていたが。
時間も早いので持参の缶ビールを空けるのだが
何となくこの中年3人組の目線が気になり口に運ぶのを控えていた。
すると一人が、やはり一番のご馳走はビールだよね・・・
気になさらずグビーっとやってください、グビーっと・・!。
その石コロビ沢を見ようと外に出て見た。もちろん急斜面の石コロビ沢は稜線上から10m下も見えず
ただ白いだけ。
管理人と中年3人組の一人が話をしていた。
もちろん石コロビ沢のコースの問題なのだが。
管理人曰く・・石コロビ沢を余り宣伝する必要が無い。
ここはあくまで上級者の為のコースである事。
そして落石での事故、滑落等の事故は自己責任。
あくまでも上級者が集うコースなのだと、従ってむやみに目印等はつけない。
そうして見れば昨日の入山から感じた事だが
他の山と違い目印とかはほとんど無くコース案内の標柱が埋め込んでるのは稜線に出てから。
赤ペンキの丸印や矢印の類も皆無と言ってよくほんとにそっけない。
もっとも道は良く整備され草刈もされ迷うような事も無いだろうが。
7月も中旬を過ぎて漸く水場も夏道も概ね姿を出し
それでも且つ危険な所には赤旗が有ったのは避難小屋の管理人者達の善意。
それだけかも知れない。
話はやがて花の話に変わり、小屋の話に変わり、水場の話に変わり、ヨーロッパアルプスの話に。
夜の小屋は食事を済ませ本山小屋ほどの規制は無いものの8時頃には話し声も無くなり
翌朝の出立に備える者がほとんどだった。
登山3日目に
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