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7/24-28 飯豊登山(主脈のピストン)


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天気予報によると25日以降の東北地方の天気は上々らしいとの事。
したがって計画どうり飯豊登山を決行。
24日の10時過ぎ大沢料金所から東北道に乗り常磐会津若松までひた走る。天気は上々。
磐梯山を横目に明日からの飯豊主峰縦走を想像する。米沢街道121号線を北上、山形に入り県道4号線8号線と信号のない田舎道を 大日杉登山基地まで・・・・3時半過ぎに到着。
下山してきた群馬の夫婦からさっそく情報を得る、登山道の険しさはこの時季さほどでもなく残雪の心配も無いが天気しだいでは厳しいだろうと。
大日杉小屋の管理人に挨拶、
小屋の内部を見せてもらったが何とも清潔で設備の整った小屋に感心、 これなら登山はともかく単に避暑に来るだけでも、或いは釣りに来るだけでも利用したいものだ。
避難小屋手前の駐車場にテントを張りついでに登山届書も書く。
幾組かの下山者が駐車場を去ると後はヒグラシの何とも侘しい様な 鳴き声が谷を包み込み、後はもう暮れるのを待つばかり・・・・・。
こんな時はいつでもそうなのだが、何となくこの時間に満足してしまいもう、
これでいいかな〜登山なんてやめようかな・・云々。
カミさんの用意してくれた夕飯を肴に一人ビールで登山の安全を祈る。

大日岳登山道から飯豊本山方面を見る
主脈の縦走予定コース
1日目 2012/7-25
     早朝4時大日杉→懺悔坂→地蔵岳→御坪→黒井堰→大又沢雪渓→切合小屋→
草履塚→姥石→御秘所→御前坂→本山小屋
2日目 2012/7-26
    本山小屋→飯豊本山(2015m)→駒形山→尾西岳→尾西小屋→天狗の庭→
御手洗の池→烏帽子岳→カイラギ岳→カイラギ小屋泊まり
3日目 2012/7-27
カイラギ小屋→カイラギ岳→烏帽子岳→御手洗の池→天狗の庭→尾西岳→尾西小屋→
大日岳→尾西小屋→駒形山→飯豊本山→本山小屋テン場
4日目 2012/7-28
本山テン場→御前坂→御秘所→草履塚→切合小屋→巻き道→御坪→地蔵岳→懺悔坂→大日杉小屋


a_4.jpg(72682 byte) 大日杉小屋 ナデシコ、地蔵岳で
  山と渓谷社のガイド本からの引用(昭和55年度版アルパインガイド)
手元に有る山のガイド本は概ね昭和の本ばかり、尤もこれで充分用が足りるのだから満足。
先ずは引用から・・・・・・
*大日杉から地蔵岳を目指しザンゲ坂の急坂で始まる標高差900m、5`半の登りに入山最初の汗をしぼられる。
地蔵岳頂上で初めて前方大又沢をへだてて聳える主峰飯豊本山の威容に見参する。


4時半
既にヘッデンも要らなくなった登山道を進む。登山道入り口の石碑を横目に大日沢の瀬音が遠くなるといきなりの急坂。
太いブナの巨木を見ながら行くと30m程の鎖場に出合う。重いザックが背に応えるが此処は何とか踏ん張って登りきる。
4:49分
上り付いた所にザンゲ坂の標識があり白いブナの樹肌が幾分眩しく感じた。
5:27分
標高1000m付近。長之助清水の案内板が、矢印の方向を確かめるとかなり下るようで清水はあきらめる。
空は何だか今にも泣きそう、ピーカンでの登りはきつくて叶わないが曇り空なら最高だ。 が併し地蔵岳の山頂近くで雨、後からは賑やかな男女の登山者が雨にうたれてやって来た。男の人は朝日の鳥原小屋の管理人鈴木さん、 女の人はそのお客さんらしく随分と親しく話していたのが印象的だった。
8:32分
地蔵岳着、宗教登山の名残の石碑にはさび付いた剣、銅銭などが叢に隠れていた。 石碑の周りは白花のタカネナデシコが繁茂し綺麗だった。(地蔵岳、1539m)
刈り払われた地蔵岳頂上の三角点を確認し主峰の飯豊本山を探すのだがガスに隠れ何も見えなかった。
地蔵岳をの下りで初めての雪渓を見る。
あまずっぱい、野いちご
9:15分語らいの丘。
狭い稜線の白砂の斜面、景色は最高だったが細かなブヨが顔にまとわりつき不愉快だった。

白砂には野いちごの白い花、赤い実を摘んでは口に運ぶ、庭に植えたワイルドストロベリーの味と同じで この後見つける度に口に運んだ。
11:7分御坪着。
岳樺の巨木に驚きヒメサユリ、マツムシソウ、ハクサンフウロ等の花が汗まみれの体を慰めてくれた。
御坪には石堂が在り二振りの立派な剣も残り思わずたたずみ手を合わせた。
11:16分、分岐。
暫らく行くと道は分岐し右に行けば黒井堰、黒井堰を左に見て大又沢の雪渓に入る道。
直進すれば種蒔山の北の肩を大又沢の源頭(御沢)へと少し下り雪渓を横切り切合(きりあわせ)小屋に直登する。
(地蔵岳から御坪までの登山道で)
飯豊の花、ヒメサユリ ミヤママツムシソウ 御坪、石堂
ガイド本からの引用
黒井堰・・・・寛政の昔、米沢藩士黒井半四郎が下流領内の水不足を解消し開田事業を推進する為、
       飯豊山八合目の山腹にぶち抜いた長さ153mのトンネルである。
       もちろん手掘りで、20年もの歳月を費した。
(黒井堰から大又沢の雪渓に入る。)
雪渓の入り口、雪芭蕉が咲く 大又沢雪渓下部 稜線から雪渓をのぞく
11:25分、雪渓に入る。
史跡と書かれた標柱を眺め何処がその史跡なのかと探したが、今は土砂に埋もれ何か判然としないようだった。
大又沢に入り暫らく行くと雪渓が遠く稜線まで峪を埋め、雪渓の切れ目には何と水芭蕉が一面咲いていた。雪渓の真ん中を歩き出すと 足元からの冷気が火照った体をいっきに包み込む。
が併し初めての雪渓歩きで緊張のしっぱなし、振り返るとやはり雪渓の中には誰も居らず、滑落すれば発見は一対いつの事に・・・・・。
などなど思いながら快適な雪上歩行、スラブの斜面には白根葵が咲き乱れ、本当に綺麗だった。
途中、ブリッジ状になった場所も有り何とも怖かった、稜線直下3mほどの雪壁を何とか突破。
ホールドとステップを刻むのに冷たいはずの手指が緊張のせいか何も感じなかった。
わずかすぐ其処の稜線には安全で快適な登山道がのびているのに。
(切合小屋からが風雨がひどかった)
チングルマが群生 姥地蔵 切合小屋へ下るツアー登山
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12:20分、雪渓を抜ける。
12:40分、切合小屋着。
13:24分、草履塚(1908m)
13:45分、姥地蔵着
小屋到着と同時にドシャ降りの雨、先を歩いていた登山者の殆どが切合小屋に投宿したものかこの先、下山者以外とは会わなかった。
ビール350mlが800円の看板が恨めしかったが水を補充して先を急ぐ。 草履塚(1908m)への登りは岩場を流れ落ちる雨水がナメ滝のように変わり 西からの強風には雨もつきひどい状態、景色も何もあったものではなく只々我慢の強行でまったく昨夜の星空が恨めしかった。
草履塚を下る、姥地蔵の赤い頬かむりが白いガスの中不気味にはためいていた。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           暫らく行くと御秘所の岩場へと出るが此処もまたガスで何も見えず、風に飛ばされないように気をつけて難所を行く。
主脈で唯一の鎖場がこの御秘所、東側は大又沢への断崖になっていてとても危険。
(復路では最高の景色を堪能でき嬉しかった。)
雪田と嶮谷、主脈の縦走
2:15分、御前坂の標柱。
ガレて急な登山道、雨風、ガスで先が見えない。
薄くなったペンキの赤丸が何とも心強かった、併し登山道の上る先は真っ白で不安だった。
とんでもない風に雨、鮮やかな雨具に身を包んだ年配のツアー登山客2団体が切合に向けて下って行った、凡そ35人ほどか。 その後は誰とも遇わず横殴りの雨風、おまけに空腹、惨め以外何者でもなかったが、 ハイマツと岩の陰に隠れコンビにおにぎりを水で流し込み一息つく。
手も耳もかじかみ・・・・・あの北海道、トムラウシでの遭難事故は こんな状態だったのかと思った。
その後本山小屋でこの話をしたら、遅くに小屋入りした夫婦連れがやはり同じ思いを感じたそうで小屋中で盛り上がった。
2人は切合小屋が満員状態で本山小屋に行けと放り出されたそうで、笑いながら怒っていたが結局のところ小屋は空いていて快適だった。
(切合小屋から本山小屋まで2時間)

2:54分、一王子の標柱着。
テント場なのだろう、石で囲んだサイトがいくつも見られたが初日のテント泊は中止、 標柱には水場の案内もあり確かめに行く。
その方向に行って見たが分からず引き返し本山小屋に向う。
3:10分、本山小屋着。
本山小屋の管理人より小屋使用の説明を受け料金を払う。
(利用料金2000円、バイオトイレ協力金100円)

玄関ドアを入ると既に2人が横になり年配3人が食事中、2階はなにやら団体で賑やかだったがその後夫婦連れ、ソロが1人小屋に入っただけで 外の風も気にならず快適だった。
なにやら空腹も覚えず持参のビールを1本飲んだだけで後は暗くなるのを待つばかりの避難小屋での一夜だった。
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本山小屋でのルール・・・・
 夜8時以降の歓談の禁止及びコンロ使用の禁止
 焼肉等強い臭気のする料理の禁止
 朝4時前からの荷支度の禁止
 本山小屋は避難小屋であって宿屋では無いと管理人曰く・・・・・守らないと追い出すそうだ。
 

登山2日目に
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