松木川釣行 2004/9.12 快晴
かねてから計画しては諦めていた足尾の松木川に釣行、庚申川には20数年の付き合いがあったのだが
この松木川だけは遠い存在だった。
もっと早い時期にこの川を目指していたなら行程の長さも気にならずに済んだものを。
大平山を望んで |
大なぎ沢出合 |
ジャンダルム |
いや今がちょうど良かったのか、鉱毒の被害で松木沢全体が荒涼とし人も動物も住めない景色の残酷さを
今は多くのボランテアと巨大な国費を投じての回復事業を結果として見る事ができるのだから。
6号堰堤を目指して只ひたすら歩く、大なぎ沢を過ぎて川沿いの道を進むと右岸方向にジャンダルムが見える。
黒い岩肌の異様な姿にが圧倒されながらも今まで味わったことの無い感動が沸き起こって満足。
大倉山から沢入山、オロ山と続く岩尾根から落ち込む支流の名を確かめながらその都度休憩、足元に咲くアザミの花の大振りさに驚き
林道の崩壊の激しさに歩を止めて右岸を見上げる。
樹木一つ無いこの脆い岩肌はきっと大雨のたびに崩壊を繰り返し今は林道の改修作業そのものも放棄され白いガードレールだけが
林道であることを示しているようだ。
5号堰堤を確かめて歩を進める。ここまで2時間目指す6号堰堤まではもう少しだろうか、少し不安になる。
林道も終点堰堤上は広い川原、夏小屋沢を確認しウメコバ沢出合にたどり着く。
この堰堤が土砂に埋め尽くされる前は深い廊下状に流れは屈折して美しかったのだろう。
沢アザミ |
夏小屋沢殻オロ山 |
5号堰堤付近から下流を眺めて |
ここでも休憩遅い朝食をとる、ウメコバ沢一帯の岩尾根には生命の息吹を感じられずオロ山の峰はまるで墓標そのもの。
埋め尽くされた堰堤の川原に目をやると鹿の足跡が無数につきおかしな思いが吹き飛ばされた、鹿も鳥もこの山で生活をしている
水の中には確かに山女魚も岩魚も戻って来ているらしい。
ウメコバ沢出合を過ぎ暫らく行くとようやく6号堰堤、堰堤上流左岸から流れ込む三沢小足沢を見送ってようやく竿を出す。
この時点で銅親水公園から2時間半を費やした。
とりあえず結んだフライは14番厚く巻いたパラシュート、3投目でいきなりのヒット今日は楽しそうだ。
ウメコバ沢出合 |
三沢出合 |
瀬を狙って14番ピーコック |
松木川本流はアプローチの長い好釣り場だった、ようやく戻ってきた天然魚主体のこの美渓を大切に保護したいものだ。
末永く楽しむ為にも乱獲することの無いように互いに自制することを呼びかけたい。