09/5月3日〜4日、鹿沼水曜会の飲み仲間と足尾山中での焚き火&岩魚釣り。
3月のとある日小林さんから水曜会を足尾の山中で催そうと思っているが是非参加して下さいよ、Oさん・・・!。
これは水曜会幹事からの 幹事命令だからして不参加は許さない、とのきつい一発をかまされた。
んな訳でいつものメンバーで変わり映えもなくわざわざデカザックにしこたま燃料を詰め込み
ザレた林道をワイワイガヤガヤと宴会場の設営場所を目指して和やかに行進したのでした。
大岩に埋まったぼろくその林道をザック一杯に燃料を詰め込んだ6人のおっさん達。
道すがら、ジャンダルムは何処・・・?
イワツバメが飛んでるよ・・・あ〜・・はやぶさが・・・・
あの峰に登りたいのだが・・・・水はどうすんの〜〜〜〜ア〜
なんたらカンたら・・・・この山行きはやはり水曜会、何時もの事ながらやかましいのである・・・。
然程汗もかくような時間でも無いがやはり燃料の重さには皆応えると見え少しずつ声が出なくなる。
好天に恵まれ早春の未だ少し冷たい空気が心地好い。
潅木は緑を膨らませこの昼にもその鮮やかな容姿を見せるだろう、
6人の男達の足跡が乾いた砂に食い込むように進んでいく。
すると同時に皆が目にした驚きの光景、何たる事だ・・!。
赤ペンキでの落書き、大岩魚 三浦 そちこちにペイントされたそのおぞましい落書きに皆が怒りを表す。
どういう神経なのか・・・
・・・・・狂人としか言えないその自己顕示欲。
夏には富士アザミが咲く素敵な道なのに、夏の終わりにはネジ花の淡いピンクの花が朝露の叢に際立ち
楽しませてくれたものを、然るになんだよ〜このアホが、ぶちこわしジャ無いか、まったく・・・。
ゴミなら集めて燃やすなり持参するなりすれば良い、併し落書きはひどい、今その場で消す事も叶わない。
アホの三浦め、
いつか又君がこの沢を訪れた時思いっきり後悔する事を願っているよ、おバカの三浦君。
ともあれ第5堰堤を過ぎ広い川原に下り立ちウメコバ沢の滝下に立ち込む連中を後に
中尾さんと二人で第6堰堤を越える、テン場はすぐそこだ。
広い川原の中、砂と小石の混じりあったテン場には最高の場所だ、が、、、、
やはりそこにも例の三浦の赤ペイント。
到着時間午前8時過ぎ、、
皆の到着を待って本流右岸にテン場を設営。
時折冷たい風が枝沢のほうから吹き降ろす、少し寒いよな・・・
夜はきっと寒いよ・・・!。
大丈夫、乾いた薪なら裏手に一杯あるよ・・・・
タープの下で何人寝るのかな、テントは何処にはるべ〜〜〜
ともあれ騒ぎながらもタープををはり終へ焚き火の準備を整へ皆で今夜のおかず釣りに向いましたが
沢の入り口にペイントされた例の落書きがどうにも目障りで目障りで・・・・。
ハングした岩壁を押さえ込むようにして入渓、以前は背の小さな私などは
腰まで浸かりそのハング壁に取り付いたものでしたが今はなんと、その淵も砂に埋まり可哀そうなくらいに様変わり。
ともあれ入ってすぐのゴルジュ帯を快調の上り先行した中尾さんらに追いつくとその中尾さんの振る毛鉤にさっそくの中り、
可愛い足尾の岩魚が白い砂に煌いてました。
自称ジャニーズ系とのたまう中尾さんも厚顔を崩し岩魚に負けぬかわいらしさを披露・・・・・あははは・・!。
間を取りながら各自岩魚釣に夢中、私は左岸高台に付いた鹿道に入り込み分岐する上流を目指した、今しがた歩いたのか鹿の足跡が
生々しく砂を削り上流に労せず誘ってくれる。
潅木は未だわずかに芽吹いたばかり、樹幹越しに眺める久々の滝、分岐した沢に下り立ちさっそく毛鉤を打ち込む。
浅い足首ほどの流れ込みに岩魚の尻尾が見える、数度の打ち込みで岩魚を引きずり出すと黒くさびの残った魚体をくねらせ
鉤を外して流れに戻って行った。
数年前の夏の終わり毛鉤を打ち込むたびにあった岩魚の強い魚心、未だ風も冷たく水温も低い、山釣りの盛期には
程遠い5月、下流の皆に岩魚は応えてくれてるだろうか。
中尾さんと合流、魚留近くの大岩に記された大岩魚三浦の落書きに気持ちが萎えてしまったよ・・・
中尾さん曰く・・・頭が腐ったキチガイ・・・どうしようもないアホ・・・・・
左岸の鹿道に戻り笑いながらテン場に帰還、カラスが一羽、貧果を笑っていた・・・・・・・・
流れを渡り先ずはお疲れさんのビールとなる筈がとんでもない事に気付いた、さっきのカラスはテン場荒らしの大泥棒。
なんたるこっちゃ・・!。
ブツブツ言いながらカラスの食い残した残飯を集めビールで乾杯、ほんとにト・ホ・ホのお疲れさんだった。
皆が揃い笑いながらカラス騒動を言うとあっちゃんが大騒ぎ。
手作りの燻製が・・・・・な〜〜〜〜い、鹿肉と豚肉の自慢の燻製が、な〜〜〜い、カア〜〜
しつこく飛び回るカラスに罵声を浴びせ石を投げるあっちゃんでした・・・ダハハはぁ。
堰堤の流れ出しでかなり粘った小林さんのロッドにも岩魚の魚信は遠く何の反応も無いとの事、
上流に向った周さんが5匹の岩魚を手土産に帰還、さっそくそれを刺身に捌くあっちゃん、にしても燻製を思い出しては
やはりブツブツ・・・・カ〜〜。
互いに気遣い酌み交わす、やがて酔いつぶれテン場にこ気味良く鼾の音がする、おぼろ月夜の下で
過去と今の交差した会話がはずみ焚き火を眺めては繰り返すこの一時・・・・只々酒が美味い。
5/4(Mon)快晴
早朝5時過ぎ熊鈴の音で目覚める、テントの前ブタを開け上流に行く二人の釣り人を確認、焚き火の前では既にいつ起き出したのか
朝食の準備に取り掛かる仲間達が騒々しく蠢いていた。
深酒でぼやけた頭・・・・・朝の挨拶・・・・・静かな本流の水音・・・かすかに響くカジカ蛙の鳴き音・・。
テン場の撤収を済ませ上流に行く二人の友と別れ帰路につく、昨日は未だ芽吹いたばかりの様だった木々の葉が
いっそう濃い緑に変わろうとしている。
堰堤に響くジェット音にも似た水音が少し名残惜しい、そんな友と過ごした渓の朝だった。
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